すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

CD時代のアナログレコード(長いです)

 この間ネットで買ったエディ・ヒギンズ・トリオのCDが昨日、LPが今日届いた。CDは昨日じっくり聴いたが正直まあこんなもんでしょうという感じだった。可も無し不可も無しという所か。演奏は明るい感じでやっていて悪くはないのだが、どうも緊張感とスリルに欠ける。こう言う演奏だと何度も聴くと直ぐに飽きてしまいそうだ。やはり私はビ・バップやハード・バップ辺りの演奏が合っているのかも知れない。

 

 ジャズは熱だ。どんな静かな曲を演奏しようともそこに情熱が通っていなければどうも聴くこちら側に訴えてこないのだ。勿論エディ・ヒギンズ・トリオでも無い訳ではないが、悪く言うとどうも「へい、一丁上がり」みたいな感じに聞こえてしまう演奏も有ったように感じた。

 

 まあ、こう言う弾き方はこの人のスタイルだから嫌な人は聴かなくて良い訳なのだが、たまにオッと言う演奏をしてくれるから困るのだ。(笑)例えばCD6曲目の「シェルブールの雨傘」(英題は”I wii wait for you")。これなんかはこの曲の決定的なジャズ演奏じゃ無いかと思うくらいな演奏をしている。これが聴きたくてわざわざLPを探したのだ。’(買えなかったけど)

 


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 さて間違って買ったvol.2だが今日届いたのを見て驚いた。レコードの帯に書いてある曲名のほとんどがCDに収録されているではないか。アチャー、またやっちまったべ。つまりオイラは二重のミスをしたのだ。LPはVol.1、2と有るからCDも当然2枚出ているものと思っていたのだ。しかし良く思い出してみるとネットで探している時確かにSACDは有ったがCDにvol.2と書かれた物は出ていなかったように思う。

 

 つまりこう言う訳だ。アナログレコード時代の物をCD化しようとした時、そのままCD化する場合と別テイクや未発表曲などを追加したり、或いは他のアルバムをカップリングして1枚のCDにしたことが良く有った。

 

 CD時代になったこの時期は逆にCDの収録曲を分割して2枚のLPにしたという訳だ。そして2枚にするには足らない分このアルバムの場合2曲追加してある。道理でジャケット・デザインが同じな筈だ。んで、またおかしな事が帯に書いてあった。

「08年度、スイングジャーナル誌において最優秀ヴォーカル賞を連続受賞したニッキ・パロットのさらに魅力を増したヴォーカルとベース・プレイが素晴らしいアルバムの登場」

ってこのアルバムの事だよね? だけど録音データの何処にもジャケットの何処にもそのニッキ・パロット嬢の名前は出ていない。実際聴いても歌は何処にも入っていなかった。この帯の文言は一体何なんだ。(怒)

 

 更に文句を付けついでに言えば帯には「ハイパー・マグナム・サウンド」などと大袈裟に書かれているから、どれほど凄いサウンドかなと思ったらどうって事の無い普通の音だ。この程度の音のレコードならばそこら中に山ほどある。重量盤180gと謳ってあるが、これとても昔のペラジャケ・レコードならばみなこれ位は有ったから驚くには当たらない。

 

 それよりも驚いたのは価格の方だ。(またそれか)オイラは元の価格は2,800円くらいでプレミアムが付いたから4,950円になったんだろうと思っていたら、何と最初から4,950円だったのだ。うーん、CD時代のアナログレコードは高くなっていたんだなあ。(笑)

 

 しかし、そう言えば覚えがある。あの頃買おうと思ったがあまりの高さにアホらしくなって止めた事を。そうだ、それ以来私はジャズの新譜をレコードで買わなくなっていたのだ。まあ、今やアナログレコードをプレスしてくれる所が少なくなったから止むを得ない事かも知れないのだが・・・。

 

 ところでLPの音はCDに比べてどうだったかと言うと、これはハッキリLPの勝ちです。まあ、そんな事は最初から分かっているからLPを買ったんですけど。音の厚み、広がり感、躍動感、いずれもLPに軍配が上がります。特に肝心のピアノの音なんか、その音の立ち上がり方が全然違う。まあ、Vol.2ながらやはり買って良かったと思います。

 

 そうそう、LPに追加の2曲。これが思いの外良かった。このエディ・ヒギンズと言う人は元々誰かの伴奏ピアニストだったのではないか? 先ほどの「シェルブールの雨傘」やマイナーな曲が妙に心に沁みる。ルイス・ヴァン・ダイクみたいな人かもね。

 

 結局今回間違って買ってはみたものの、結果的にはオーライです。まあ、CDとLP両方持っているなんてのは何組もあるし、もっとダブっている事を言えばLPモノラル盤、LPステレオ盤、CDと3種類もあるのが有るからね。どうって事無い。(それ、負け惜しみ?)まあ、そういう訳で今回はお騒がせしました。(ペコリ)