すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

古いカートリッジ

 ここの所我々オーディオ仲間は古いカートリッジに嵌まっている。それと言うのも私がフーさんからエラックの古いカートリッジを買ったり、ヨーさんがお店に出入りの若者から古いシュアのカートリッジを戴いたりしてその良さに気付き、MMカートリッジの良さを改めて見直してからだ。

 

 どうもMM、MCに拘わらず、私には古いタイプのカートリッジの方が性に合っているような気がする。まあ、何でもかんでも古ければいいという物ではないが、気に入ったカートリッジが悉く古いと言うのが如実にそれを示している。まあ、裏を返せばそれだけ今のカートリッジは値段ばかり高くて私には面白くないと言う事になる。尤もこれは高くて買えないというひがみも多少入っているのだが。(笑)

 

 さてこの間フーさんの所へ行って仕入れてきたのがピッカリングのカートリッジでMM型である。ステレオ針が付いている事から恐らく1960年代初頭の製品ではないかと思われるが、これが出力電圧が高く、音もメリハリが利いてしかも音が太く、そして高域がキンキンしないと言う事で私の好みに大いに合った。落ち着いた音なのに切れ込みも良いので有る。

 

 周波数レンジは決して広くないが、それが音が薄くならないのでいいのである。最近のカートリッジはやたらレンジを広げたために音は軽くなり、薄く、そして力感に乏しい物が多い。どうもこれはCDの音に合わせた音作りが成されているのではないかと推測する。これが私みたいな年寄りにはどうも音楽が伝わってこないような気がするのだ。

 

私にはやっぱり骨太でがっしりした濃いめの音が良い。とは言え聴く音楽ジャンルによってカートリッジは替えているのだが、こと古いジャズはやはりこのようなタイプの針が私の好みだ。こう言うようなカートリッジで聴いているとキンキンしないから、聴き疲れると言う事がない。よって幾らでも聴いていられると言う事だ。

 

 さてこうなってくるとパソコンのように新しい物が必ずしも良い訳では無く、結局はこちらの琴線に触れた物がその人にとっての名器と言う事になる。これは古い、新しいに関係ない。すると毎度言っている事だが、オーディオは技術的には進歩しているのかも知れないが、果たして出て来る音的には進歩しているのかと言いたくなる。

 

 まあ、古い物をいい、いいと言うのは年寄りの悪い癖かも知れないが、お若い方達も聴いてみては如何だろうか。

 

シュアのM6S。SPレコード用だが、モノラルLP用のM5Dとカートリッジ本体は同じ物のようである。ただ針が片方は2.7ミルのサファイア針、片方は1ミルのダイヤ針が付いている。私はモノラルLP用としても使いたいのでヨーさんに針を何とか作れないかとお願いしてきた。音は先程のピッカリングよりも更に分厚い音である。

 

ご覧のように少し見えづらいがM6Sと書いてある。フーさんは同じ形をしていたから、モノラル針と思って私に譲ってくれたようだが無理もない。モノラルLPレコードを掛けて余りに針が飛ぶのでもしやと思って調べたら判明したという訳です。