すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

手品

今日お昼のNHKテレビを見ていたら若手のマジシャンたちが華麗なマジックを披露していた。若い女性マジシャンたちもいたので今更ながらこの業界の様変わりに驚く。昨今はあまり奇術、魔術、ましてや手品などとはあまり言わなくなった。横文字反乱を反映してマジックである。しかし私はなぜか手品という響きに心惹かれる。(もっと昔は手妻と言ったが)そもそも私が手品に興味をもったのは小学二年生の時に東京の親戚の所へ遊びに行った時、そこの家の方の一人が私にトランプ手品を披露してくれ、且つ種明かしもしてくれたからだ。私は早速家へ帰るとたどたどしい手つきで両親に習った手品を披露したものだった。今でもそのトランプ手品は覚えている。そして翌三年生の時には兄が映画館へ「俺が地獄の手品師だ」と言う片岡千恵蔵主演の映画を見に連れていってくれた。その時千恵蔵が見せたタバコ手品がかっこよく脳裏に焼き付いている。以来私は手品に興味を持ち本を買ったり、テレビでマジックショーがあると必ず見ていた。そして自分でもやってみるのだが、如何せん、見るのとやるのとでは大違い。あんなにスマートに出来ない。かてて加えて私は生来のぶきっちょ、うまく行くはずがない。大体手品師というやつはパームと言って手のひらや指の隙間などにうまくものを隠せるようでなければならないのだ。しかし不器用な奴でも出来る手品というものはある。なんだかんだと言っても少しはできるようになった。私の姪っ子や甥っ子たちが小さい時はよく手品をしてあげたものだ。拙い芸でも幼い子供たちには通用する。大体人は自分の覚えた芸というものは誰かに披露してみたいものなのだ。(披露される側は有難迷惑だが)尤も最近はちっともやっていないのでほとんど忘れてしまった。
 私が好きだったマジシャンは故アダチ竜光氏でこの方は日本奇術協会の会長を務めた方で我が新潟県出身である。この人の手品が楽しかった。その独特の話術、ひょうきんさ、誰でも親しめる手品、良かったな〜。そしてこの方は最後に必ず種明かしをしてくれて私達にひとつ手品を教えてくれるのである。私はこれが楽しみだった。だから今でも私はクロースアップマジックなどあまり派手でないマジックが好きである。故引田天功氏などのように大掛かりなマジックはあまり好きではない。最近の日本のマジシャン達はものすごく上手くなったと思う。だがテレビで彼らの華麗な手さばきを見るにつけて我手先の不器用さを思い知らされるのだった。

 写真:「俺が地獄の手品師だ」のポスター