すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

マジック

 子供の頃私はマジックが大好きで有った。その不思議なことが目の前で繰り広げられているのを見て感心すると共に自分でもやってみたい衝動に駆られた。まあ、今から考えると不器用な私が良くそんな大それた考えを持つに至ったか不思議だが、皆の前で披露して拍手喝采を浴びたかったのも知れない。

 

 そんな訳で雑誌や本屋さんでマジックが載っていて自分でも出来そうな物はその本を買ったりして日夜研究に及んだ。どうしても道具がある程度必要なマジックは敬遠して、なるべくロープ、ハンカチ、コイン、トランプと言った身近な物を使った所謂手品に絞って自分でやってみることが多かった。

 

 しかし幾ら図解されていてもその手品を自家薬籠中の物とするのは中々困難で有る。例えばパームすると書いてあってもそのパームが中々出来ないのだ。これはひたすら練習以外に無いのだが、先に書いたように私は極めて不器用だからそんなことが出来る訳が無い。(笑)

 

 勢いそんな高度な手技を必要としない手品だけを覚えて行くのだが、それでも結構面白く、たまに友達に披露すると不思議がられるので何となく鼻が高かった。だからテレビでマジックの番組が有ると欠かさず見ていた。

 

 所が成長するに及んで段々大がかりなマジックは見る気が無くなり、やがてクロースアップマジックと呼ばれる見ている人の極近くで行うマジックさえも見なくなった。それはどうしてだか自分でも分からない。ただ人を驚かすことに興味が無くなったのかも知れない。それよりも自分で感動することの方が喜びをより得られると思ったのだろう。

 

 ただ全然嫌いになった訳では無く、所謂コメディー・マジックとでも言うのだろうか。例えば故アダチ龍光氏のように後で種明かしをして笑いを誘うような物は今でも大好きで有る。こう言う物は罪が無くていい。そして誰でも簡単に出来る。今でも彼がやった手品は覚えている。またこう言うほのぼのとしたマジックを見たい物だ。