今日からクリスマス寒波がやって来るそうな。この時期は私にとっては仕事で苦しんだ思いでがある。年末なので鉄工所さんなどや各商店が正月が来るというので皆屑の片付けを頼む。（私は鉄屑屋をやっていた。段ボールなど紙屑も）加えてスーパーなどはこの時期毎日のように行かなければならない。もう仕事が間に合わなくててんてこ舞いだった。そして年末の28日はその極め付けでＮ社やその下請け、関連会社の仕事納めなので朝からその対応に追われるのだった。仕事納めなので明日に伸ばすわけには行かない。加えて毎日取りに行かなければならない事業所や会社もあるので、もう本当に大変でお昼ものんびり摂っていられない有様だった。そんな所へ寒波がやって来て雪でも降らせようものなら、たちまち仕事のハカが行かなくて往生した。道路は渋滞するし、問屋は混むし、いらいらしながらやっていたのを思い出す。だがどんなに頑張っても限度というものがある。夜の8時、9時頃までやって間に合わなかったら翌日取らせてもらう所もあった。世間様はクリスマスや正月が来るというのでいい気分かもしれないが、こちらはひたすら仕事に追われ、ただただ何とか間に合わすこと意外頭に無かった。私はこの時期引き取り要請の電話がかかってくると、何とか来年へ回してくれないかとお願いするのだが、敵はなかなかウンと言わない。「年内でいいから何とかして。」敵は〝年内”を錦の御旗にしてしつこく食い下がってくるのだった。私は心の中で「ンなこと言ったって間に合わないんだからしょうがないだろ。だからもっと早めに片付ければいいんじゃねーか。大体屑が少しくらい残ったからといって何だってんだ。それで年を越せねー訳じゃあるめー。」と毒づくのであったが、そこはそれ相手は大事なお客さん。そんな素振りは露ほども見せず、「なるべくお伺いしたいとは存じますが、何分にも混んでいますので行かれたらということでお願いしたいのですが。」とやんわりと応対する。（嗚呼、商売はツライ！）そして年明けは早くも二日から動かなければならなかった。
と言う事で、私はいつもこの時期になると正月なんぞ無ければいいのに、と何度恨めしく思ったことか。ま、仕事があるだけ良かったんですけどね。ともかくそんな訳でこの時期雪に降られるのだけはまっぴらです。
