すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

おこぼれ頂戴の景気対策

 今度の総選挙はアベノミクスの是非を争点にしたいらしいが、今後の日本の行方を左右するもっと重要な政策課題が他にいくつもある、TPPや集団的自衛権などだ。これらを何とか隠して争点にしない選挙戦にすることがどうやら安倍さんの狙いらしい。

 だがアベノミクスにしたって失敗は明らかである。実質賃金は減り続けているし、円安による物価高と増税で庶民は生活に喘いでいる。雇用は上向いているし、企業の倒産件数は減ってきていると自民党は豪語する。そりゃあ表面上少しは上向いて当たり前である。これだけ金融緩和して金をばらまいて大企業に優遇策を施しているのだから。これで上向かなければ公約反古の民主党以下である。

 そもそも労働派遣法を改悪した小泉政権以降大企業は儲けを蓄えてきたのである。それをちっとも労働者に還元する事無くそしらぬ顔をしてきた。顔は労働者の側を向いているのでは無く、今や株主の方を向いているのである。普通に社員の給料を上げてきたなら、今頃は景気が来ていたってちっともおかしくない。それを民主党自民党も大企業の事は考えるが。国民の事はちっとも考えないで来た。そして税収が上がらないと見るや消費税値上げである。ふざけるなと言いたい。

 労働派遣法を改悪して非正規雇用の人間を増やし、大事な日本の技術を海外に逃がし、若者の就職を困難にしたのは誰か?子供が増えない?当たり前であろう。完全な正社員で無い人の所へ喜んで嫁に行くような女性はそう多くは有るまい。また家を建てたいからと言って、非正規雇用の人に銀行が金を貸してくれるか?いつ首を切られるか分からない人が安心して物を買ったり、浪費出来るか?貯蓄をしておかなければ明日の我が身が安心出来ないのだ。

 民需が増さずにどうして景気が回復してこよう。大企業や富裕層のみが富み栄え、その他の者はそのおこぼれに預かるようにしただけで景気は着実に回復して来ているなどと良くも大見得を切れるものだ。消費税の税率を上げれば益々庶民の財布の紐は固くなるで有ろう。今求められるものはイソップ物語の「北風と太陽」の北風の政策では無く太陽の政策であろう。その為には大企業や富裕層優遇の今の税制を改めることだ。富裕税や物品税を復活し、贅沢品や日常必要品で無い物には高い税率をかけ、大企業には応分の税金を払って貰う。トヨタのような一兆円企業が税金を払わないで済むなんて税法はどう考えてもおかしい。そして労働派遣法を改正し、元のように完全雇用の正社員を増やし、終身雇用制を復活させる事だ。非正規雇用の人間を増やしたのは一つには労働組合潰しがあったと思われる。こうして働く者の意見を骨抜きにしてブラック企業の専横を許し、日本の未来を担う大事な若者達を死に追いやった政府の責任は重大である。

 企業側にしたって内需が盛んになれば一番いいので有る。為替の変動に左右されないからだ。輸出で儲けてもまた円高になるのであれば何にもなるまい。民を栄えさせる事は回り回って企業も栄えるので有る。今の政府の施策はこれと全くの逆でまず大企業を栄えさせれば、おこぼれに庶民も預かり消費も進むだろうという考えである。ところがどっこい、その企業がちっとも内部留保を吐き出そうとしない。結果、民の消費は進まず景気も回復しない構図である。これは豊かにさせる順番が違うからだ。まず民を栄えさせれば着実に景気は上向く。庶民は大企業と違って裏切らないのである。まあ大企業から政治献金を貰い、政治資金パーティーでまた金を集め、それでも足らないと見えて政党助成金を受け取る政党がどちら側に顔を向けているかは自明の理だ。

 また私に言わせると国民の側も問題だ。余りに政治意識が低い。本当に我が身に困難が降りかからないと政治の事は考えないのである。だがよく考えて欲しい。あの原発災害も実は東電と言うよりも原発という物を勉強しないで、東電や政府の口車に乗せられて増設を許してきたあなた方の責任である。秘密保護法も施行された。集団的自衛権、TPP、憲法改正 無制限な原発再稼働。知らぬうちに後で取り返しのつかない事態にならなければ良いがと危惧するのは私だけだろうか?

今回の選挙よく考えて投票して欲しい。