間もなく年度替わりになるので、町内の長期保存のファイルを始末する事にした。昨今は個人情報だのなんのってうるさいから、簡単にはポイ出来ない。そこで昨年町内で購入したシュレッダーを使う事にした。
前に使った時はそんなに廃棄書類の数が多くなかったので、大したことなかったが、果たして今回はどうか？何せ分厚いファイルが3冊程有る。始めてみると直ぐに詰まった。何じゃこりゃあ？説明書きには5枚くらいまとめて入れられると書いてあるぞ。全然話が違うじゃねえか。しょうがないからモーターを逆転させて取り出す。こりゃあこの根性無しじゃあ一度に入れられる枚数はいいとこ2，3枚だな。
んで今度は慎重に2枚ずつ入れる。だが暫くすると又止まった。なんだあ、今度は何で止まったんだ？2枚くらい入れて詰まってたのでは仕事にならぬ。詰まりを取って再びスイッチをオン。でも電気は入ってもモーターは回転しない。うん？詰まりの取りようが悪いのか？執拗に取って再びオン。何とか動き出した。今度こそ慎重に入れねば・・・・・。
だが又しても途中でストップ。うー、いったいどうしたんだ？ストライキか、てめえ。これくらい仕事したくらいでサボりやがって・・・・。私は激しくシュレッダーを罵る。しかしシュレッダー君、うんともすんとも言わない訳でして。しょうがないからもう一度説明書きを見る。どうやら余り長く連続して使うとモーターの加熱を防ぐ為に自動的に止まるようだ。
加熱を防ぐ為ったって僅か5分も働いていねえじゃねえか。こりゃあ役立たずのろくでなしだあ。
「そんな事言ったって、オイラ元々家庭用に作られているんだしぃ。業務用じゃ無いけん。大体僅か8千円のオイラに業務用と同じように働けって言う方が無理っちゅうもんじゃろう。百姓とシュレッダーはこき使えるだけこき使えってか？江戸時代じゃあんめえし。オイラ、アンタの奴隷じゃ無いもんね。機械にだって人権？ちゅうもんが有るベえ。アー、やんなちゃったなあ。今日はもう働くの止めようかなあ、オイラ」
等と牧伸二のようなことを宣うよ。それにしても良く喋るなあ、コイツは。
さりとて途中で止める訳にも行かず、十分休息を与え、なだめなだめ使う。かくして3時間、漸く全部切断し終えた。あー、疲れた。こっちの方がいやんなっちゃうよ、フントに。ま、でももうちょっとで町内会長職も終わり。こいつを使う事も無いだろう。後を引き継ぐ新会長さん、せいぜいこのシュレッダー君でストレス溜めてね、アハハ。
溜まるのは切った紙では無く、ストレスの方だったか。
根性無しのシュレッダー君。
