午前中に市役所に町内会長交代の届け出をしてきてからゆっくりとテレビを見た。夕飯を食べてからこれと言って面白い番組も無かったので久し振りにニュー・オリーンズ・ジャズでも聞きたくなって針を落とすことにした。
聞くのは私の大好きなジョージ・ルイス。"jazz at Vespers”と言うタイトルだが、べスパーとはカトリックで言う夕べのお祈りの事である。オハイオ州の教会で録音したライブ盤であるが、友人からこのレコードのオリジナル盤を押し売りされて私はこの盤を2枚持っている。
久し振りに聞くのでどんな音だったのか忘れたので、まずオリジナル盤の方から聞いてみる。力強い音だがパリパリ、プツプツと言う雑音が少し気になる。まあこの辺はオリジナルとは言え中古盤だから仕方あるまい。
お次は新品だがOJCの再発盤。だが音の良さは何らオリジナル盤に負けてない。雑音のない分だけこちらの方が良いくらいだ。何のこっちゃ。高い金出してオリジナル盤買って損した。あんまり差が無い場合もあると言う事ですな。勉強になりました、ハイ。
それはともかくニュー・オリーンズ・ジャズの良さを改めて認識した。ジャズ草創期の素朴な味わい、深い信仰心に裏打ちされた演奏、豪快で渋い男性ヴォーカル、そして力強い2ビートのリズム。所謂ニュー・オリーンズ・リバイバルでは有るが、初期のジャズの形態が窺い知れる素晴らしい演奏である。
ジャズと言えばこう言ったクラシック・ジャズを馬鹿にして聞かない人もいるが、私に言わせればとんだお門違いである。この良さを知らずしてジャズを語る勿れである。ジャズのスタイルに優劣はない。ただ良い演奏と駄目な演奏が有るだけである。まあ、何はともあれこれを聞いてみてください。この良さが分からなければまだ修行が足りんと言う所ですな、オッホン。(えっらそうに!)
ベスパ―録音の動画が見つからなかったからこれをどうぞ。
おお、でもこれもジョージ・ルイスのクラリネット・ソロが聞けていいな。
曲は"Old Rugged Cross" 「古い十字架」