エート、今日も書く材料が無い。困っている所へレコードを持ってKさんが現れた。おお、そうだ、この間このレコードはどうだって電話で聞かれて買ってきてくれと御願いしていたんだっけ。全くこの所Kさんが買って来てでもしない限り、めっきりレコードを買わなくなってしまった。単純に懐具合もあるが、余り欲しいというレコードが無くなってしまったのかも知れない。それとも倦怠期でも来たのかな?
いずれにせよどのみちレコード棚は一杯なんだし、余り増えられても置き場所に困るから、自然とセーブが掛かっているのかも?とにかく折角Kさんが私の好みを推察して買ってきてくれたんだから、ここはしっかり拝聴せねば成るまい。
アルバムは私の好きなニューオリンズ・ジャズ。こんな古いスタイルのジャズを有り難がって聴くのはこの辺では私位だろう。ジャズの初期の素朴なスタイルが気に入っている。アメリカン・ミュージックと言うレーベルはニューオリンズ・ジャズ・リバイバルに貢献したレーベルで、このレーベル無くして、私達はバンク・ジョンソンやら、ジョージ・ルイスやら当時のプレイヤーの全貌を知る機会は少なかったに違いない。当然来日公演など思いも寄らぬ事だ。
ジャズを聴いていると言っても今ではモダンジャズしか聴かない人がほとんどになってしまったが、別にジャズのスタイルはそれだけではない。新しいジャズの方が進化したしたと言えば言えるのだろうが、魂を揺さぶる演奏はあくまでその演奏者の技量や、熱、ハートである。演奏の完成度が低ければどのスタイルでも駄目な物は駄目なので有る。
最近はちっともこのスタイルを聴いてなかったので久々に懐かしく、また楽しい気分になった。好きな音楽はやっぱり気持ちを奮い立たせてくれる。Kさん、買ってきてくれて有り難う。
ジャケットに帯までついてました。1944年の録音だから当然モノラル。
でもレコードは有り難いですな。70年以上も前の人の演奏をこうして聴けるんだから。