すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

憲法改定談議

 Mさんがやって来て、この間日本会議が開催した講演会の話しから憲法改定談議になった。Mさんは憲法改定派だが、私はどちらかというと擁護派だ。

 彼は自衛隊を必要な戦力として専守防衛に当たらせようという考えだ。しかしこの専守防衛と言うのがくせ者だ。何処までを防衛というのかハッキリしない。そもそも大東亜戦争の時、満州に進出したのだって本土防衛の為と言う名分があったはずだ。従って防衛に名を借りた侵略が有り得ると言える。

 一方、じゃあ他国から攻められたり、領土侵略をされて只手をこまねいていていいのかという考えも有る。他国にやりたい放題されてしょうがないよでは済まされない。政府は国土と国民の命、財産を守る義務がある。斯様に考えてくると日本の防衛を他国のアメリカに任せっぱなしで良いのかという話にもなってくる。

 日本の自立と言うことなら防衛をアメリカに頼らずに自前でと言うことになるが、その場合戦力を持たず、丸腰でいいのか、それともそれなりの装備が必要かは甚だ難しい問題だ。ただ個人の家に置き換えて考えてみればある程度の備えは必要と思う。鍵を掛けずに家を留守にする人はそうはいないだろう。勿論南海の平和な島の住人なら、そんな必要は無いが。

 ただ先の大戦で日本は非常な痛手を蒙り、二度と戦争は御免だと思った人がほとんどだろう。だが「喉元過ぎれば熱さを忘れる」の例えの通り、戦争を体験した世代が少なくなってくると、自衛必要論。軍隊必要論が出てくる。どうも人間暮らしに余裕が出来、豊かになると軍隊を持ちたくなるようだ。まあこれは男だけの発想なのかも知れないが・・・・。

 戦後直ぐはまだ戦争の傷が癒えず、暮らしに追われ、とてもまた戦争をやろうなんて元気は有るはずも無く、記憶も生々しい時は軍隊なんて滅相もないと皆思っただろう。だが高度経済成長を成し、世界に有数な経済大国になるとそれにふさわしい防衛力が欲しくなるものらしい。無い者は泥棒に入られても。盗られる物が無いから、それ程心配しないが、金持ちはそうは行かぬと言う訳だ。

 しかし真の幸福とは何だろう? 物に囲まれ便利な生活を享受することが幸せなのか? そうでは有るまい。ブータンのような国だって有る。(軍隊は有るだろうが)考えてみれば自衛隊と言っても日本の軍事力は世界第6位だ。それでも国民に不安を煽り立て、軍事力を増強する必要が有るかという思いもある。

 そもそも自衛隊員は正式に国土防衛隊員として憲法に明記されてないから、可哀想だという安倍首相の考えもおかしい。憲法に照らし合わせれば、明らかにおかしい海外派兵を既にを行っているくせに、ちゃんと明記されていないからはどう考えてもおかしい。既に好き勝手やっているくせに、明記したいというのは成文化して、誰からも後ろ指さされる事無く、自衛隊を海外派兵させたいからでは無いか?

 考えてみればいくらアメリカの庇護の元であっても、戦後73年間日本が平和でいられたのは、国民がもう戦争はこりごりだという思いがあったからでは無いか。今の憲法が制定された時、ほとんどの人が「これで日本は戦争をしない国になったんだ」と安堵したはずである。しない人はアメリカの押しつけ憲法だの、何のと言っている人達である。

 と言う訳で私は基本的に憲法改定に反対である。そんなことを何の得にもなりゃしないのに、延々とMさんとくっちゃベっているんだから、やっぱり我々は閑人なんですな。願わくは閑人が永遠に閑人でいられる日本で有って欲しい。