ウィッチハウンドさんが新しいカートリッジを購入するという。私は最近新しいオーディオ機器を買ったことがない。はてさて中古品じゃない本当の新品を買ったのはいつだったかな。とんと記憶がないが、何故新品を買わないのかというと高いからである。確かにカートリッジなんかは針先が摩耗していたら嫌だから新品を購入したいところだが、やっぱり買えない。
針の無い中古品を安く購入してヨーさんに針だけ付けて貰おうと悪知恵を働かせるのである。まあ、懐具合の貧しい者はこれくらいやらないといい物は手に入らないので有る。まあ、とにかく新品を買える人が羨ましい。
さてカートリッジと言えば音の入り口である。私は音の振動を電気信号に変えるところのカートリッジと逆に電気信号を音の振動に変えるスピーカーは非常に大事と考えているので、ここにはどうしても力点を置きたくなる。
だからここはケチっては駄目なのである。安物を使うとどうしても直ぐに満足出来なくなってまた新しい物を探す羽目になる。スピーカーも同じ。これは生涯の伴侶を決めるくらいの気持ちで選ぶ必要が有る。そのためにはあちこちのオーディオ店や、マニアのおうちで聴かせて戴いて自分の好みの物を見つけたい。スピーカーはカートリッジと違って場所を食うから、何組も買って置いとく訳にも行かない。第一、正妻と2号、3号さんとそんなに同居させちゃ拙いでしょう。(笑)
その点カートリッジは場所を取らないから何本有ってもいいのです。これで色々な音を楽しむことが出来る。CDプレイヤーには出来ない芸当です。だがそのカートリッジの性能を存分に発揮させるのはレコード・プレイヤーやトーンアームです。ここはカートリッジやスピーカーと違ってそんなに音が変わる訳では無いので(本当は変わってるんだけどね)、どうしても軽視しがちになるが、ここはしっかりした物を使わなければ折角良いカートリッジを買っても宝の持ち腐れになるだけです。
まあ中々理解して貰えないことが多いのが残念です。入り口の音が駄目ならば、どんなに良いアンプ、良いスピーカーを使おうとも意味がありません。悪い音を増幅して聴いてどうするんですか?(笑)
俺はCDを主体として聴いているので、アナログにはそんなに金を掛けたくないとか、LPでしか聴けないので止む無くレコード・プレイヤーを使っていると言う方もおられよう。でもこれ、本来は逆なんだよねえ。私なんかLPで持ってないからCDを買っているのです。わざわざ音の良い物が有りながら、悪い物を買う必要が何処に有りましょうか。
取り扱いが簡単だとか、ノイズや針音が聞こえないと言った理由で日本のオーディオメーカーやレコード業界はは簡単にCDに乗り換えちゃったけれど、音楽を知る真のマニアはやはりレコードなんですよ。そのうちCDの音がレコードを上回る日が来るかも知れないけど、ウェスタン・エレクトリックの音を未だ越えられないところを見ると、私のお迎えが来るまでには実現しそうもありませんなあ。
ともあれ音の入り口にはお金を掛けても良いのです。いや、掛けなければならないのです。ウイッチハウンド様、ご再考を。(余計なお世話じゃ)
みんなプレイヤー周りにお金を掛けるのは嫌がるんだよねえ。