すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

SP盤

 今日ヨーさんの所へ遊びに寄ったら5月22日付の読売新聞の記事の切り抜きを見せてくれた。それは「録音文化の145年」と題する物で合わせて毛利眞人氏の「SP盤入門」という本も紹介されていた。SP盤紹介と言うからにはそれ相当の年配のお方の著書だろうと思っていたら然に非ず。1,972年生まれの私よりも20歳も年下の方だった。こんな若い方がSP盤に興味を持っていて書いたのかと些か驚いた。

 

写真は読売新聞エンタメ!からお借りしました。

 

 しかしまだその本の中身は見ていないので分からないが、恐らくほとんどが我々SP盤愛好者が知っていることが多いと思う。と言うのも我々はSP盤が実際に発売されていた時代に育っているのだ。しかも私は嘗て「SPレコード」と言う同人誌を買っていたことが有る.。だから今更こんな物をとは思うのだが、それでも結構為になる資料が載っているかも知れない。まあ興味を持たれた方にはご一読をお勧めしたい。

 

 ところで今やSP盤をシコシコ聴いている方はかなり少なくなったことと思う。と言うのもSP盤は針音や雑音が盛大に聞こえてくるし、片面演奏時間が3分~5分と短いから盤を取り替えるのが面倒だとか、CDに比べて雑音の嵐等という人もいるのも確かだ。しかし本当に腰の入った音が聴けるのはSP盤だし、何よりも「音楽」を聴かせてくれるのだ。雑音だらけなどと言う人は傷だらけの日本盤などを聴いたり、程度の悪い蓄音器などで再生しているからではないだろうか。

 

 状態の良いSP盤はLPやCD等よりある意味遙かに素晴らしい音を奏でてくれる。だが本当にその良さが分かるのはごく僅かな人だけに残念だ。単なるレトロな雰囲気だけの物ではないのだ。今やネット音楽が席巻しているから、こう言った物が珍しがられるのかも知れないが、骨董品扱いは御免で有る。音その物が良いのだと言うことが分かってくれる人の何と少ない事よ。(涙)

 

 ところでSP盤のSPとはStandard playing の略で,これは日本だけの呼び名で有る。向こうでは78回転レコードと呼ばれる。(実際はSP盤は78回転の物ばかりではない)つまり「標準演奏」に対するのが「長時間演奏」でそれがLong playing、つまりLPレコードと言うわけだ。アナログレコードとはこれらSPとLPの盤のことを言う。

 

 さて音楽の提供スタイルは随分変わった。SPレコードやラジオ放送、LPレコード、テープ音楽、そしてデジタル時代に突入し、CDやDVD、MDなど。更に最近はネット配信へと進化している。

 

 しかしメディアの形態は変わっても音的にも音楽的にも果たして前進したと言えるであろうか。私に言わせれば否である。ある意味SN比の向上や周波数特性の上下への延びなどは前進かも知れないが、ダイミナックレンジや芯の有る音、腰の入った音などはアナログレコードの方が勝るのではないか。そして何故かアナログ盤の良い盤は音楽を聴かせてくれるので有る。

 

 と言うわけで黴の生えたアナログファンと言われようが、アタシャアナログ盤を愛好致しますよ。とりわけSP盤の良さが分からない方は気の毒だねえ。アンタ音楽を聴いてないでしょう? 音の前にまず音楽有りきですよ。