すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

アミタケとチチアワタケの見分け方(長いです)

 昔のきのこ図鑑ならいざ知らず、最新の図鑑ではチチアワタケは毒キノコとなっている。確かに嘗ては要注意ながらも可食キノコとなっていた。だが今では毒性分は不明だが毒キノコ扱いされるのが普通だ。ネットではこれを試しに食べてみたとか、アミタケと間違えて食べたとの記述がある。それでトイレと仲良くなった人もいれば、そうでない人もいるから、未だに可食か毒かの論争が盛んなのだろう。

 

 まあ、ツキヨタケの中毒なんぞと違ってそれほど中毒症状が激しい訳でもなく、寧ろ便秘気味の人には好都合のキノコなのかも知れないが、何日もお腹が緩くなる人もいるのだから、やはり食べないのが無難だろう。

 

 ただ寧ろ下痢気味くらいで収まるから、中毒しても余り新聞記事にはならない。いやほとんど無いと言って良かろう。この辺がツキヨタケクサウラベニタケなどとの大きな違いである。それだけに間違えて食べている人はかなりの数に上るのではないかと推測する。

 

 だから本日は私が実際にこの2種を長年観察してきた事からの実践講座である。エー、んだからして心して拝聴するように。(えっらそうに!)

 

 若い時のこの2種の見分け方は案外簡単である。それはアミタケの方は小さくても傘裏の管孔の網目状態がハッキリと分かる。これに対してチチアワタケの方は網目が細かすぎて、ほとんど網目かどうかよく見ないと分からないくらいである。そして最大の特徴は触ると白い乳液がでてくる事で有る。例え出て来なくとも触ると指先がネバネバしたりする。これで大抵見分けが付く。また傘の表面の色も比較的濃い。

 

 ところが成長するとチチアワタケは乳液が出なくなるし、網目も比較的大きな物も有るので見分け辛い場合が出て来る。下の写真は今日私が見つけたチチアワタケの写真だが、これなんか比較的網目が小さいから簡単に見分けが付く。

 

 

 所が下の写真ではやや網目が大きく見えるし、実際これより更に大きい物も有るから油断出来ない。なお柄はご覧の様に傘裏に直生している。また柄の色が白い。(必ずしも白でない場合もあるが)アミタケは黄緑色だ。

 

 またこの網目がアミタケは多角形をして不揃いなのに対して、チチアワタケの方は同じ形で整然と並んでいるとは良く言われているが、実際に採っている時はそんな細かいところまでは中々判断出来ない。

 

チチアワタケ傘裏買拡大写真

 

 そこで大事な点は見分け方の判断材料を一つだけにせず最低3つほどは覚えておく事が大事だ。網目だけでなくまず柄だがアミタケは傘裏に垂生するがチチアワタケの方はほぼ直生するか離生する。そしてアミタケは柄がツルッとしている感じだが、チチアワタケはゴマが付いた様になっている場合がある。

 

 また傘色だがヌメリイグチやチチアワタケの傘は比較的大きくなると茶褐色ぽくなり濃いめだが、アミタケの方は薄いクリーム色といった感じだ。またヌメリイグチやチチアワタケは大きくなっても傘は真円に近いが、アミタケは結構変形してくる。このへんも見分けるポイントだと思う。

 

この写真は柄は傘裏に垂生しているようだが、柄が鱗粉状の模様があるし、何より柄に消失したツバの跡が残っているのでヌメリイグチであろう。ヌメリイグチはこのツバが有るか無いかで簡単にアミタケと区別出来る。

 

因みにこのヌメリイグチの傘の色はこんなだが、実際はもっと濃く見える。

 

 さて今度はアミタケの写真である。まず傘の方から。

 

ご覧のように傘色がやや薄く、傘の周辺が歪んで波打っているのがお分かりだろう。

 

傘裏である。まあ、確かに網目が粗いと言えば粗いが、比較する物が無いと中々判断は難しい。

 

ご覧のように柄はツルッとしていて傘裏に垂生している。

 

 またアミタケは煮ると赤紫色になるがチチアワタケはならない。これも見分け方だが、採っている時には何の役にも立たない。(笑)

 

 さあ、これで大体分かりましたね。これで明日から貴方も安心してアミタケ採りに励む事が出来ますね。頑張ってチョ。え、ところでヌメリイグチは可食なのかって? エー、最新図鑑では要注意キノコとなっております。毒性分はチチアワタケと同じく不明です。人や地域によってはこのキノコを採って食べている人もいるようですが、キノコ博士のH先生は食べないように薦めています。確かに傘の皮や、傘裏の管孔を取り除けば食べられるようですが、何もそこまで面倒をして食べたく有りませんな。そんなヒマがあったら1本でも多く可食キノコを採りたいですね。