すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

サンパチ

 サンパチと言うと新潟県のお年を召した方なら昭和38年の豪雪を思い出されるかも知れない。しかし、ここで言うサンパチはオーディオでの話だ。ナヌ、2トラ38の事かって、いーやテレコの話ではありません。そうです、ここで言うサンパチとはラックスの管球プリメインアンプのサンパチのことです。初代SQ38F、SQ38FD、SQ38FDⅡと来て私が購入したのが4代目に当たるLX38なのです。

 

 デザインはマランツ7を模した物だが私は本家のマランツよりこちらの方を気に入っている。お値段は初代の頃より徐々に上がり、最終のLX38では確か木箱が別売りになって付けると22万程度だったように思う。それまで使っていたラックスのL48Aと言う安物のトランジスターアンプを放り出し、これを買ったのだが至極満足していたのを覚えている。

 

 しかし酷使が祟ったか、やがて音が出なくなった。調べてみるとプリ部の方は異常なかったようで使えたが、どうやらパワー部の出力管50CA10と言う出力管が切れたようだ。で、その当時ヨーさんに修理をお願いしたのだが、たまが手に入り辛いだの、何とか言われてそのまま修理せずにいてきた。まあ、今だったらネットオークションが盛んだから容易に球は手に入ったのだが。

 

 その後プリ部は使えるのでダビングや放送用ディスクの編集時に使っていたが、もうメインの機器は替わっていたのでお蔵入りとなってしまった。ネットで売り飛ばさずにいたのは偏にデザインが好きだったからである。

 

 さて我が町内にオーディオ同好の士Kさんがいるが、この人が何とLX38をお持ちだった。今ではオーディオに入れあげてはいないのだが、やはり私と同様38が好きで売り飛ばさないでいた。やはり故障したのであちこちに修理を頼んだようだ。

 

で、昨日私の所へ持って来て、どうもまだ少しノイズが出るようだから確かめてくれないかという。そして売れるようだったらネットオークションで売り飛ばしても構わないという。何せ管球プリメインだから重い。総重量は20kg以上有る。奥方から思いし邪魔だから早く始末してと言われる有様。やれやれ昔の名器もこうなっては形無しですなあ。(笑)

 

 鳴らしてみたら確かにたまにチリチリとノイズが入るが気になる程ではない。私のみたいに丸っきり音が出なくはないのだから遙かに増しである。で、ここでオツムにぴんときた。このアンプを私がKさんから買って私の物をネットで売るか。私のマシンは修理に果たして幾ら掛かるか分からない。球代だけで終わるのならともかく出力トランスでも切れていたら簡単に部品が手に入らない。いっそそのまま叩き売った方が手間が掛からないかも知れない。

 

 う~む。これは中々いい思いつきですよ。そうするなら使えなかった38は復活することになる。私のは幾らで売れるか知らないが、まあ、そこそこは行くだろう。後でKさんと交渉することに決めた。

 

 それにしても30数年経ってからまた38の音が聴けるとは思わなかった。確かにラックスの管球アンプの音は少しボケちゃいるがソリッド・ステート・アンプにはない暖かみがある。リラックスして聴くにはこれが一番だ。考えて見ればこれが我が家の装置で一番電気を食わないかも知れない。とすると今後の登場機会は大いに有りえる。

 

 まあ、今の時代オーディオ装置はみんな小型化してしまったので逆に私はこんな大型の装置の方が安心感があるのです。さて当分38が活躍しそうです。

 

う~む、いいデザインじゃのう。