エー、ネタが無いので今日もオーディオ記事でござんすよ。興味が無い方は知らん振りを決め込んで下され。実は先日ミーさんが遊びに来た折、我が家のモノラルシステムを鳴らした時、あれ、何か変だ。音が大きくなったり、小さくなったりして、まるでフェイドアウトか息継ぎをしているような感じになってしまった。
ん、これはおかしいと感じ、スピーカーで無ければ良いがと真っ先に思った。と言うのもこのモノラルシステムに使っているスピーカーは低音部がジェンセンの18インチフル・レンジスピーカー、HF18。高音部がウェスタン・エレクトリックの555Wドライバー+21Aホーン(レプリカ)というヴィンテージ製品だからだ。故障したからと言って、おいそれと手に入るような品物では無い。でも幸いどうやらアンプに原因があると判明した。
しかし弱った。今使っているアンプはEL33プッシュプルで構成された管球アンプでヨーさんが作ってくれた物だが、この球も代わりが無い。球が原因で無ければ良いが・・・。それより何より、このモノラルシステムを鳴らすアンプが無くなってしまった。するとミーさんが使ってないモノラルアンプがあるから貸してくれるという。
話を聞いたら何のことは無い。以前ヨーさんが長野にお住まいのオーディオ仲間のNさんのモノラルシステムのために作ってあげた物だった。大型三極管PP5/400を使った管球シングルモノラルアンプだ。それをミーさんが訳有って譲り受け、改良を施して貰って使っていたらしいのだが、どうも上手く鳴らないとの事で、現在は使ってないとの事だそうな。
まあ、それは有難い話。で、早速借りて鳴らしてみた。ウッソー、今迄より断然上手く鳴っている。高域も低域も伸び、音も歪み感が以前より少ない。流石大型三極管の威力か?何よりも低域に使っているHF18が良く鳴っている。今迄は555ドライバーの方が鳴っている感じだったのが、漸く上手くバランスしたようだ。そうだよなあ。仮にもフルレンジスピーカーとは言え18インチだ。低音がもっと出ても良かった筈だ。
私も経験があるが、大体ヨーさんが作るアンプはプリ、パワーを問わず、低音を出さない傾向がある。ご本人が余り低音が出るのが嫌でそう言う音作りを成されるのかは分からないが、低音は音楽の土台だから出なくては困る。ミーさんもそう思ってこのアンプの改良をして貰ったんだそうな。
所でウチのHF18だがフィールド電源は付いてないし、コーン紙の中央部がアルミ素材を使ってない。所謂メカニカル2ウェイとなっていないのだ。まあこの当時のスピーカーはこのスピーカーならずとも同じ型番であっても色々種類があったから別におかしくも何ともないのだが。ともかく漸くこのスピーカーが真価を発揮して嬉しかった。
そういう訳で本日はテレビも見飽きたので、午後からは嵌まってSPレコードや、モノラルLPを聴きまくった。いや~いいですなあ。これぞフィールド・スピーカーの音ですよ。厚く良く透る音でエネルギー感がある。やはりこれを聴くとCDなんて聴いちゃいられない。(笑)何より本当の楽器の音がする、人の声になる。
ミーさんなんぞ
「エー、うちじゃこんなに上手く鳴らなかったのに、頭に来るー。何でじゃ?」
との仰せ。ふふふ、それは装置の相性という物じゃよ。このアンプは我が家で使われる運命だったのじゃ。とは言えこのいい音も借りている間だけの運命。どないひょ?
高さ2mを肥える巨大モノラル・スピーカー。地震の時が怖い?
ヨーさん作製のPP5/400管球シングルモノラルプリメインアンプ。左は電源部。