本物のモノラル・レコードの音を聴きたくなって棚から久し振りに10インチのレコードを引っ張り出した。なに、ちょいと聴けば満足するのでバンク・ジョンソン、テディ・バックナーと言ったニュー・オリンズ系のミュージシャンを聴くことにした。さて今夜はモノラル専用システムとしているWesternではなくステレオ装置の方で聴いてみることにした。こちらで10インチレコードを掛けるのは滅多に無い。カートリッジはレコードがインチキモノラル盤では無く、本物モノラル盤だからステレオ針では無くモノラル針で聴く。で、これまた久し振りにWestern9Aを使用する。超重針圧だが真性モノラル盤だから耐えてくれるだろう。(笑)
何故か本物モノラル盤だと多少のノイズが有っても全然気にならない。音楽とノイズを分けてくれる針なのだろう。やっぱり本物モノラル盤は熱いジャズを聴かせてくれる。こうなってくると無理にステレオで無くていいような気がする。(笑) ちゃんと音楽を聞かせてくれるならばステレオ、モノラルなどはどうでもいいことだ。いや反ってステレオ盤になって音質はモノラルHiFiの頃より良くなったかというとどうも怪しい。
結局オーディオの歴史って有る地点から先は再生方式が変わっただけで音質的には、いや音楽的にも後退しているのかも知れない。ハッキリ言おう。音楽を楽しむんだったらモノラルでも何ら差し支えない。まあ、クラシックのオーケストラなんかは広がり感を楽しむ所も有るが、ジャズのコンボ演奏やクラシックの室内楽などモノラルで十分だ。
またこの10インチのサイズがいいね。30cmLPの様に大き過ぎず、CDの様に小さ過ぎず。変に間延びしたり、せせこますぎないのがいい。大体片面3~4曲。これなら飽きずに片面最後まで聴けます。そこへ行くってえとCDはあきまへんな。あんなダラダラと演奏を垂れ流したように再生したのでは。大体皆さん適当に曲を飛ばして再生してしまいます。結局気に入った曲しか聴かないから新しい発見が無い。残念です。
それにしても本物モノラル盤は何度も言いますがいいですね。私のモノラル盤は大半が似非モノラルだからステレオ針で再生しなければならないのでどうも面白くない。やはりガツンとしたサウンドを求めるのだったらモノラル針ですな。
古色蒼然たるジャケットですが、それがまた良い。そして手作り感満載ですな。
ビル・ラッセル、金が無かったんだろうね。(笑) ひょっとして自分で作ったりして。(笑)