オーディオの趣味が高じてくると所謂マルチアンプシステムと言うのをやって見たくなる。これはスピーカーシステムが3WAYの場合、低域、中域、高域の各スピーカー・ユニットにそれぞれ専用のパワーアンプで駆動するもので有る。そのため各帯域を設定して、それぞれのアンプを繋ぐチャンネル・デバイダーと言うアンプが必要になる。
だから必然的に高価になりやすいが、音の善し悪しとは私は関係ないと思っている。
ネットワークのコイルやコンデンサーは必要悪だから通さない方が音がいいに決まっていると言う方がおられるが、それは飽くまでも理論上の話。実際に出て来る音を聴いて判断しなければ何の意味も無い。
因みにネットワークは正しくはデバイディング・ネットワークと言って高域成分をカットするコイルと低域成分をカットするコンデンサーなどを組み合わせて作られているもので有る。帯域分割数が増えれば複雑になるし、それだけ高価にもなる。また制作する場合クロスオーバー周波数などの設定も難しい。まあ、自分で作れれば良いが、私のような能無しは市販品を使うほかに手が無い。(笑)
だがお前はマルチでやっているではないかと仰る人がいるが、私の場合偶々そうなっただけなのである。つまりアルテックA7を使用していたが、ユニットをA5のそれにグレードアップした時、ネットワークが無かったし、ターさんが簡単な2WAYのチャンデバを作ってくれたから、そうしただけなので有る。それに運良くその時はパワーアンプも1台余っていた。
その後フーさんからプロ用のチャンデバを貰い、以来今日に至っているだけなのだ。お陰でアンプに金が掛かってしょうがない。(笑)何せ使用しているパワーアンプは全て管球式でモノラルなので合わせて6台も有る。金を食うだけで無く、電気も食う。(笑)
果たしてマルチにして良かったのかどうか、今もって?だが、ここまで突っ込んだ以上簡単には止められない。(笑) ただ恐らく最初に優秀なネットワークに出会っていたら、それで行ったのでは無いかとは思う。まあ、それほど私はちゃらんぽらんなのである。と言うか、私の場合飽くまで出て来る音を対象にしているから、方式なんぞどちらでもいいのだ。
現に疑似ウェスタンのシステムではネットワークにしている。それで何の不満も無い。マルチに拘る方はマルチの方が音がいい筈だと言う理屈に拘っているからでは無いか。何時も言っている事だが、要はその完成度に有りと言えよう。ネットワークでも音を追い詰めて良い結果になったらそれで良いし、同様にマルチでやってどうだと言わんばかりの音になればそれも良しである。
さて貴方はネットワーク派ですか、マルチ派ですか?