岩手県一関市のジャズ喫茶ベイシーを訪れ、噂に違わぬその音を聞いて私のオーディオ熱が再び熱くなった。最近は周りに驚くような素晴らしい音を聞かせてくれるオーディオマニアが少なくなって来ていただけに、やや私の熱も冷めかけていたのである。だがベイシーの音を聞いて俄然またやってみようという気になった。折しもＡ７のＡ５化計画がスタートしたのも何かの縁か。今日は一日中大音量でレコードをかけ、我が家の装置の音を再認識した。とにかくベイシーの音を聴く事によって一つの指針を得た事は確かである。以前も書いたが何かに熱くなって夢中になれると言う事は、素晴らしい事だし、ある意味若さの象徴だ。まだそんな気持ちが自分に残っていたのかと思うと嬉しい。素晴らしい音に出会うとその演奏、その曲の真価が見えてくる。そんなわくわくする瞬間に出会えたらと思い、止められずにいる。傍から見れば何をそんな事に血道を上げているのだ、と思われるかもしれないが、当人達は至って真面目。関わっている事が幸せなのである。げに道楽の道は果てしなく、苦しく、また楽しい物なのですな。
