すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

貧乏神と福の神

 今日はな〜んもすることが無いので朝から音楽を聴いていた。昨日充電をしたために聴き損ねた「幻想交響曲」から次いでマーラーの「巨人」そしてムソルグスクスキーの「禿山の一夜」を聴きながら新聞を読んでいるとお悔やみ欄に覚えのある名前を発見した。私が商売をしている時の取引先の社長であるNさんだった。ええっ、嘘だろう、いくら歳とは言え最近までぴんぴんして仕事をしていたのに・・・早速私の仕事を引き継いだ義理の甥のTに電話してみると彼も知らなかった様で葬儀がいつか調べて見ると言って電話を切った。新聞に載っているのは10日〜13日までのものだからもう葬儀は終わっているかも知れないな、と思いながら電話を待った。そして一方で香典の用意をしなくちゃならんがNさんは父も私も大変お世話になった人だから2万円くらいは最低でも包まなくちゃならんだろうな、と思い財布を覗いてみると、ゲッ、1万1千円しか無い。こりゃ拙いですよ。どうするべえ・・・こりゃあ「禿山の一夜」なんぞかけたのが悪かったかな?悪魔どころか貧乏神共が集まって来おった。う〜ん、う〜んと唸っているとTから電話があって先月のアルバイト分を死亡広告が出ている新聞を持ちながら持ってくると言う。ラッキー!コラッ、貧乏神共、早う退散せんかい。やって来たTの顔が福の神に見えた。まったく目まぐるしく情勢が変わりますな。
 やはり告別式は13日に終わっていて間に合わなかった。やむを得ないが香典を持ってNさん宅へ線香を上げに行った。故人は心不全で亡くなったとの事。晩年は血栓が出来やすく何度も病院へ入ったりしていたのだそうな。ちっとも知らなかった。持病の高血圧があるとは言え元気そうでばりばり仕事をしておられただけに90歳までは楽々大丈夫だと思っていたのに・・・・
 また一人昔を知る人が亡くなられて一抹の寂しさを感じるのを禁じ得なかった。まして私は独り者。誰にも気づかれる事無く死んで行くかも知れぬ。そう思うと少し感傷的になる。ええい、止め、止め。あんまり先の事を考えるのはよそう。取り敢えず貧乏神の野郎を追い払った事だし。そうだ、こんな時は「On the Sunny Side of the Street」でも聴くに限る。懐に一銭も無くても気分はロックフェラーだ。私はサッチモの歌を聴いて晴れ晴れとした気分になった。(ああ、単純な奴!)