飽きずに今日もキノコ取りに行ったがさしたる収獲もなかったのでついでにセンブリを採ってきた。花の咲いているこの時期しか私は見分けられないので、採るのは今しかない。そんなに沢山採る必要はないので毎年使う分程度摘んでくる。洗って乾燥させて置けばもうそれでいいので面倒くさがり屋の私にはぴったりだ。私は売薬の胃薬は使ったことがない。胃の調子がおかしくなると大抵センブリを煎じて飲んで直している。漢方薬だけにじんわりと効いてくるのが良い。
「良薬は口に苦し」とは良く言うけれどセンブリはまさしくこの格言にぴったりの薬だ。誰でもこのお茶を飲めば苦いと言って敬遠する。所が私はもう慣れっこになっているからこの苦さが反って好きなのである。胃の調子の悪い時などにこれを飲むと如何にも効いているという感じがして堪らない。苦さが快感になっている?
以前は漢方薬を売っているお店で買っていたが自生している物を摘むようになってからは買わなくなった。売っている漢方薬は結構高いのである。なにしろお手軽に採れて只なのがいい。年がら年中懐をピーピー言わせている私にとって只程有りがたい物はない。
そういう訳でセンブリは正に一石二鳥の薬なのだ。ただ今現在もデリケートな私の胃袋はここの所毎日センブリを飲まされているのである。さて使った分だけまた摘んでくることにしますか。