すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

刺身下ろし悪戦苦闘記(長いよ〜)

 Mさんが晩方電話をしてきて友人の釣り船の方がぶりを沢山釣って貰ったのでいるかい?と訊くので当然
 「いる〜!頂戴!」
と答えた。間もなくMさんが大きなぶりを2尾持って来てくれた。丁度晩ご飯にする所だったので食べるのはちょいと先に延ばして刺身に下ろす事にした。だが刺身はン十年前に黒鯛やハマチを捌いた記憶があるだけだ。あれからとんとやってないからなあ。果して上手く出来るかどうか。ままよ、失敗した所で食えない訳じゃ無し、やってみるべえ。それにMさんは調理師の免許を持っているんだから何とかなるだろう。

 早速始める。えーと、まず頭を切り落とさなきゃならんな。よいしょと。ありゃあ魚がぬるぬるして滑ってやりづらいな。まずネメリを取らなきゃならんが・・・・。だがMさんは
 「そんな事別にしなくていいんだよ。」
と宣うではないか。え?そうかな。だってつるつる滑ってやりづらいじゃないか。塩でも振ってぬめりを取った方がいいと思うんだけど・・・・。だが相手は一応調理師の免状をもっているんだから、ど素人のオイラがとやかく言えないよなあ。ブツクサ・・・・。

 「この胸びれの後から包丁を入れていって頭を落とすんだ。」
あっ、そう。ハイハイ、仰せの通りやりまっせ。その後はらわたを取り3枚に下ろす。しかしこの3枚に下ろす辺りから何か怪しい。Mさんは勿体ないからなるべく背骨に近い所から削げという。うん、確かにそうなんだけど商売人の捌き方を見ていると結構背骨側にも実が付いていたような気が・・・。そうでないと下ろした身の方に沢山小骨が残ってしまったような気がしたがなあ。

 「後から1本1本小骨を抜いて行くんだよ。」
とMさんは言う。えー、そんな面倒な事してなかったぞ、商売人は。だがこっちは何せど素人。敵は調理師。(こればっかり)疑いつつも一応従う。次に下ろした身の皮を剥ぐ作業に掛かるが、Mさんは頭側から剥ぐはずだと言う。あれー、確か昔やった時は尾の方からやった覚えがあったんだがなあ。ま、どっちにしても剥げりゃあいいんだからどうでもいいが。だがこれも皮がヌルヌルして掴みづらい。おまけにどうにも皮の離れが悪い。
 「魚が新鮮だから皮の離れが悪いんだよ。」
そんなもんかい?でもプロはいとも簡単にやっているんだけどな。Mさんの手捌きもどうも怪しい。大体コイツ魚を刺身にした事あるのかな?調理師だったらその位の事いとも簡単に出来て当然のはずなんだが・・・・。ひょっとして調理師の免状があるなんてウソじゃねえのか!(Mさん、大分評価が下がったぞい)

 そのうち悪戦苦闘している私を尻目にMさんは帰って行った。オーイ、そりゃ無いだろう。これどうすんだ?と言ってこのままほったらかしておく訳にも行かない。取り敢えず何とか皮は剥いだが、何か身がぐちゃぐちゃしていて美味そうじゃないなあ。ま、いいか、腹に入れば皆同じ。
今度は薄くスライスしてと・・・・。あれ、小骨が引っかかるなあ。やっぱり欲張って身を下ろすからこんなになるんだよな、ブツクサ・・・・。こんな事だったら事前にインターネットでよく調べておくんだった、ブツクサ・・・。私は独り言を言いながら何とか刺身らしき物を作った。

 あー、疲れた、腹減った。どれ味はどうかな。あ、やっぱ骨が引っかかる。くそー、食べづらいべ。辛抱、辛抱。人間何事も辛抱だ。(関係ねーだろ!)ハァ〜、やっぱり実際に刺身を作るのは面倒だべ。熟々オイラって不器用だな。ああ、残りの1尾どうすべえ?刺身再挑戦?ブルブルッ、滅相もない。明日焼き魚にするぞ−!