すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

寒い一日

 今日は気温が上がらない一日だった。蓄熱暖房のファンを回しても終日室温が20°に届く事はなかった。それどころか午後4時を回ると室温が低下しだしたので慌ててエアコンのスイッチを入れた。外へ出てみると雪は大して積もっていないが、雪の溶け方が悪い。時折吹雪となる事もあった。

 以前の家は寒い家で戸の隙間でも空いていようものならそこから冷気が侵入して堪ったものではなかった。
 「ほらちゃんと戸をぴったりと立てて置けよ。すきま風が入って来るじゃねーの。」
とよく叱られたものである。窓は今みたいにペアガラスではないから、窓の内側に温度差で付いた水滴が朝になると凍り付いていた。もうそうなると一日中炬燵から離れられない。ノメシコキがさらに酷くなる。

 そんな時困るのが電話が掛かってくる事である。寒いから誰も出たがらない。
 「ほら、電話だよ。」(わかってまんがな。そっちが出たら?」
 「ほら、早く出ないと切れてしまうがな。」
 「くっそ〜、誰だ、こんな日に電話してくる奴は・・・。」
止む無く出ると私の友達だったりする事が多い。
 (あー、こいつか。こいつ長電話なんだよね。話長くならねえといいんだがな・・・・。)
以前の電話は玄関を上がったホールの所にあった。その頃はまだコードレス電話機なんてなかったから、嫌でもそこまで行かなければならない。だが暖房の入っていない廊下や玄関ホールは異常に寒い。話は早く切り上げねば。
 「あー、何か用事?え、そうなの?そりゃあ良かったね。はい、そいじゃまた。」
 「おいおい、まだ話し始めたばかりじゃないか。そんなに早く切るなよ。どうせ電話代はこっち持ちだからいいじゃないか。」
敵は暖房の効いた部屋に電話機があるので長期戦に持ち込む構えだ。
 「え、まだ何かあるの?お話は手短にどうぞ。」
 「いいじゃないか。久し振りに電話したんだから。」
そっちが良くったってこっちが困るんだい。こんなところで長電話なんぞしようものなら凍死してしまうがな。

 はい、話し終わり、ガチャン。と切ってしまえば事は簡単なんだがお人好しの私はついつい付き合ってしまうのである。かれこれ1時間近くも話し込んで炬燵に帰る頃には雪山の遭難者の如くなっている。
 「あー、さーみかった。風邪を引いてしまうがな、全く。」

 今はコードレスも携帯電話もあるし便利な時代になったもんだ。また商売をしていた頃お客さんが来て玄関先で長々と話し込まれるのにも参った。敵は防寒具を来ているし、寒い戸外から屋内に入ってきたのでからそんなに寒くは感じないだろうが、こちらは暖かい部屋から寒い玄関ホールに防寒具無しでいるのである。堪ったもんではない。しかもそれが時には風呂上がりだったりするから悲惨だ。相手がお客さんだから先に部屋に引っ込む訳にも行かず、これは最早拷問ですよ。

 そんな訳でそれに懲りて今は玄関ホールに蓄熱暖房機を据えてある。これならいくら長話をされても困りませんよ。人間辛い目に遭えばちゃんと知恵が付くもんですな。

今となっては懐かしい思い出だが寒い日に出遭うと決まってそんな事を思い出してしまうのである。
さてさて明日は少しは暖かくなってくれるかな?