知り合いのピアニストのMさんが主催するオペラハイライトの公演があったので招待券も戴いたこともあり行って来た。(どうせ只だから行ったんでしょ?――すんません、その通りです)プロの歌手お二人とピアニストを招いての公演で実際のオペラなど見たことのないすかんぴんにとってはハイライト部分とは言え新鮮だった。充実した演奏や歌声で観客を魅了していた。ただ残念なことは観衆がやや少なかったことである。こんなに安い入場料(千円)で格調高いオペラが聴けるんだから、もうちょっと入って欲しいものだ。オペラというと取っ付きがたいものと思われているが、オペラの内容は実は世俗的なものが多い。日本で言えば歌舞伎みたいなものか。
本日は主催者が工夫を凝らして舞台にスライドを投影して歌の意味が分るよう日本語で表示したり、ナレーターがオペラのあらすじなどを語ってわかりやすく解説していたのがとても良かった。
流行歌手やアイドルなどの公演はどんなに入場料が高くとも下手糞でも入るのに事こうしたクラシックなどは人気が無いというのはどうしたもんだろうねえ。これで当柏崎市は「芸術、文化の市」として売り出そうとしているのだからお里が知れる。映画館が一つも無くて何が文化の市だ?本屋さんと言えばコミックが中心の本屋さんばかりではないか?本格的な専門書を売っている本屋さんなど何処にも無い。
折角今日公演してくれた方達のように採算を度外視して一所懸命クラシック音楽を理解して貰って少しでも広めようと努力している人達に何とか応援してあげられないものか?
地元を売り込むのに何もB級グルメやゆるキャラなどばかりに頼っていては他の市の二番煎じでしかない。「ああ、あの街のあそこに行けば為になる知識も得られるし、楽しいことが一杯ある。アマチュアの文化活動も盛んだ」
などと言われるような市になって欲しいものだ。
ちなみに悪い癖で帰ってからマリア・カラスの「椿姫」を我家のオーディオ装置でつい聴いてしまった。う〜ん、やっぱりカラスは凄い。(すいませ〜ん。別に公演された方が下手だと言ってる訳じゃありません。――言ってるでしょ、アホ!)
はい、マリア・カラスで「椿姫」。宜しかったらお聞き下さいませ。