朝から荒れていたが、風が吹いたお陰で降雪はそれほどで無かった。大体5～10cmと言うところか。6時過ぎから除雪を40分程したが、家の前を通る車は一台も無かった。まあ今日は日曜日だから通勤の人は通らないから分かるが、それにしても一台もとおらないと言うのには驚いた。除雪をし終えたら早々に家の中に引っ込む。
毎日誰かしら訪れてくる我が家だが、流石にこう荒れていては誰も来ない。音楽を聴いたり本を読んだりして過ごす。私だってこんな日は車を出したくない。（笑）午後からもう一度除雪をして、3時休みにコーヒーを飲んでいた。
するとピンポ～ンとチャイムの音。出てみればマーさんだった。こんな荒れた日に良く来たなと思ったが、まあ一応除雪をしておいて良かった。見ると手にお菓子などぶら下げている。おお、たまにはこの人もこんな事をするんだねえ。じゃあ、ボクちゃんもコーヒーとお菓子なんぞ出してあげようかな。
ほれ、コーヒー飲みなせ。蜜柑食いなせ。昨日まで仕事だったのかい。大変だったね。（手土産貰うと応対が違うんだから、もう）マーさんは以前の職場を定年退職してから今の養鶏場の仕事に就いた。ところがこれが中々大変な仕事なのだ。
まず養鶏場のある所が山の上なので冬は車で通うのが大変だ。そして卵の選別場が暖房なんぞ入ってないから寒い。更には鶏の糞の始末など結構大変なのだ。でも彼は案外粘り強いからやり遂げて正社員に採用されるだろう。ああ、言い忘れたけど今は見習い期間だそうです。
しかし正社員になると今度は休みが有るようで無い。つまり相手は生き物だから、土日と言っても面倒を見ない訳には行かない。だから日曜と言っても休めないのだ。しかし前もって休みたい日を言えば休ませてくれるそうな。ま、そりゃあそうでしょ。労働基準法って物が有るんだから。
とにかくこの寒いのに大変な環境で週6日働くとは見上げた物だ。況してや彼は私より二歳年下なだけだ。こう言う大変な仕事をすると金の有り難みが分かるね。だからパチンコなんかで散財しちゃ駄目なんだよ。分っとるね。
それはともかく彼も言っていたが、普通の人が休みの日でもこう言う職業の人や運送屋さんなんかちゃんと仕事をしている。そのお陰で世間は回っているというのがよく分かる。感謝しなくちゃなりませんな。
流石に今日は誰も来ないだろうと思っていただけにマーさんの訪問は意外だった。エー、お菓子の御礼に今年はキミにも年越し蕎麦なんぞ上げようかな。でも粋に食べるんだぞ。この男は如何にも不味そうに食べるんだから。（そこまで言わなくてもいいでしょ。――byマーさん）
