すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

動と静(長文でーす)

 天気が良かったのでYさんのオーディオ仲間の所へ遊びに行こうというお誘いを振り切ってUさんとキノコ採りに出かけた。と言うのも今日取りに行く所は他の人も採りに来る所なので、タイミングを逃すと全然取れなくなってしまう場所なのだ。車を走らせ現地に着いてみると、ありゃー、夫婦者か誰かもう来ていて何か探しているみたいだ。よく見ているとどうやらやはりキノコを探しているようだ。しまった!後れを取ったか。こりゃあ油断がならん。シッ、シッ、あっちへ行け。そこは何にも無いよ〜ん。あ、やばい、何か採ったぞ。お〜い、トーちゃん、カーちゃん、それは毒キノコだよ〜ん。食ったら死ぬどー。採るの止めておこうね。(無茶苦茶言っている)側へ寄って行くと、
 「あんたたちもキノコを採りに来たんかいね?」
 「ええ、まあ。採れましたか?」
 「まあね。」
敵の袋を覗き込むとそこそこ採っている。だがまだ幼菌が少し大きくなった程度だ。この程度で採るなんて・・・・だが此処は他人様がやたら来る場所。大きくしてから採ろうなんて考えていたら根こそぎ持って行かれてしまう。だから早い者勝ち。弱肉強食のキビシ〜イ世界なのだ。(たかがキノコ、されどキノコ!)愚図愚図しておれん。早く探さなくては敵の後塵を拝してしまう。だが時既に遅しか?探せども一向に見当たらない。だが我に秘策有り。敵の行動パターンを分析すると平らな草地ばかりを探している。まあ、ハタケシメジは確かにそういう所に出るんだけどね。ふふふ、だがまだ甘い。そこが素人と玄人の違いなんだぜ。(誰が玄人だ?)私は灌木が茂っている所をかき分けて中を覗いてみる。おお、有った!やはり私の目に狂いは無かった。これがキャリアというものだよ、オッホン。(去年から始めたばかりのくせに)さーて、こうなるとこの場を離れられませんよ。私は次々とそこそこの型をゲットする。ボーズだったUさんも私の近くにやって来て漸く型の良いハタケシメジを採る。そしてもはやキノコを探しあぐねている彼の夫婦者を尻目にあっちの茂み、こっちの茂みからもゲット。う〜む、後塵を拝したかと思ったが、何とか面目は保ったわい。しかし敵にもこのキノコの在処(ありか)を知られてしまったな。こりゃあ益々此処は激戦区になるな。かくしてこの先此処がキノコの草刈り場となる事を恐れつつ家路につくので有りました。
 さて一転して午後からは新装なった柏崎の文化会館「アルフォーレ」へ柏崎フィルハーモーニーの定期演奏会を聴きに行く。オーディオ仲間のK2さんがコンサートのティケットをプレゼントしてくれたのだ。(そうでもなけりゃ、我々プロレタリアートはこんな所へ来られん)K2さんはこの楽団の第2ヴァイオリンをやっている。私は彼が弾いているのを未だ嘗て見ていないので良い機会だ。定刻ぎりぎりに来たので着席すると直ぐに演奏が始まる。私は比較的前の方のほぼ真ん中辺りに陣取った。丁度K2さんは私の正面辺りで演奏する事になる。私に気付いているだろうか?(気付くよね。イイ男だもん。―――ドーデモイイか?)
 曲は最初にワーグナーの「ニュルンベルクグレートマジンガー」・・・違った、「マイスタージンガー」より第1幕への前奏曲だ。お馴染みの曲ですな。ところが午前中のキノコ採りの疲れが出たのか、目を閉じて聴き入ってると眠くなってきた。こりゃあ拙い。船を漕いでいる所をK2さんに見られたら・・・・。必死に目を見開いてどうにか危機を乗り越える。まあ1曲目は短かったから何とかなった。さて2曲目はこれまたお馴染みの俗に言う「メンコン」(メンデルスゾーンのヴァイオリン・コンチェルト)マズイ!これは全曲演奏だからちょっと長い。有名な第1楽章はまだしっかり目が開いている。ソロイストの天満敦子さんのやや太めの体型はお陰でしっかりと目に焼き付いた。だがそれからはいけませんよ。この曲は第2楽章以降が退屈。ひとたび目を閉じたらもはや再び目を開ける事が適わなくなった。まさか鼾(イビキ)は掻いてなかったと思うけど・・・・・。漸く拷問の「メンコン」が終わる。さて15分の休憩の後3曲目はドヴォルザークの「新世界より」だ。これは私の好きな曲なのでよもや眠る事はないと思うが・・・・・。曲が始まった。うん、中々いいがもう少しテンポアップすればもっと緊張感が出るかも知れん。この楽章は今一歩だな。等と評論家の様に勝手に評価している。この楽章は私の最も好きなパートなので眠らずに済む。さて「家路」の有る第2楽章になると静かな演奏になる。こうなるともういけません。知らないうちに首がカックンとなっている。演奏者の皆さん、申し訳ないです〜。でも見た目は眠っているようでも心の中ではしっかり聴いていますから。(ウソつけ!)第3楽章に入ってティンパニーの音で目覚める。ま、ここからは何とか頑張る事が出来る。おー、ええぞ、ええぞ!もっと派手にやれー。(酔っ払いとちゃうか?)怒濤の第4楽章も終わり演奏者は万雷の拍手を浴びる。拙い、アンコールがあるではないか。ええい、拍手すな!アンコールいらん。止めいちゅーとるに。
 アンコールが始まった。曲はこれまたドヴォルザークの「スラブ舞曲」。お願いだから手短にしてね。あちゃ〜、余りこれ聴いた事無いよ。
 「ハーイ、貴方は眠くな〜る。どんどん、どんどん眠くな〜る。」
何か催眠術をかけられているようにまぶたが重くなってくる。完全に船を漕ぐ寸前で演奏は終わった。ハァ〜、終わったー。演奏は素晴らしく良かったんだけどね。ほとんど覚えちゃいネー。しょうがない、家へ帰ってもう一度レコードで聞き直すとするか。(何のためにコンサートへ行ったんだ?)

 結論:組み合わせの順番を考えるべし。動→静はどう考えても私の場合アカン!