すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

ジャズ喫茶の香り

 例によって図書館から借りた本の返却日が来てしまった。電話で延長したい旨伝えれば何も返さなくてもいいのだが。期間内に読めなかったというのは何か癪なので、朝から必死こいて何とか読んだ。平岡正明著「昭和ジャズ喫茶伝説」という本だ。正直それほど面白くは無かった。だが60,70年代に隆盛を極めたジャズ喫茶の一端がうかがえて、ジャズ喫茶とは縁が無かった私にはその香りがうかがえる。ジャズもオーディオもあの頃が一番楽しかった。

平岡正明著「昭和ジャズ喫茶伝説」

 私は最近のジャズはほとんど聴かない。たまにライブに出かける位だ。持っているレコードは40,50,60年代が中心でカビの生えたジャズファンと言われてもしょうがない。だがジャズが最もジャズらしかったのは50年代だったと言うのは誰も異論があるまい。ジャズは熱だ。その熱を最も感じさせてくれたのが50年代だったのである。「昭和ジャズ喫茶伝説」を読んだら俄にレコードを聴きたくなった。そう言えばここの所キノコ採りやパソコン修理などでろくに聞いてない。「オーディオ&ジャズスポット」の看板を掲げておきながら、これでは看板が泣くという物だ。早速針を落とす。

 最初に聞いたのがソニー・クリス「Saturday Morning」久し振りに聴くせいか音が体に染み込んで行く。リロイ・ビネガーのウォーキングベースがブンブン唸って心地よい。灯りを落とす。ヴォリュームを上げる。おお、まさしくジャズ喫茶だ。こうなりゃバーボンかブラック・コーヒーでも飲まねばならん。灯りを落とすと早逝したソニー・クリスのアルトサックスが一層もの悲しく響く。今夜はナルシズムに浸ろう。


Sonny Criss [Saturday Morninng]

 テレビがろくでもない番組しかやっていない御陰で図らずも今夜はジャズ喫茶の雰囲気を味わえた。年末なので外はひっそりと静まりかえっているのもいい。さあて、もう一枚聴くとするか。夜はまだまだ長い。