すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

どうして音楽番組が少なくなったの?

 昔と違って最近は音楽番組が少なくなった。NHKの教育テレビは別として、民放なんぞほとんど無いと言って良い。まあ、私はあまり地デジは見なくなったので、余計どんな番組が有るのかも分からないのだが、お笑い芸人などが出るバラエティーやワイドショーなどの番組ばかりで、ドラマや音楽番組は極端に少なくなったように思う。

 

 まあ、確かに最近はヒット曲と呼べる物が無い。有るというご意見も有ろうが、大抵は若者だけが知っているような歌で有ろう。少なくなったのはヒット曲を書ける作曲者や作詞者が少なくなった事、音楽番組はお金がかかるから、制作費が安くて済むバラエティー番組に移行してしまっている事などがあげられるが、局側にそもそも作ろうという意思がないのではないか。尤もスポンサーなどの意向が「制作費が安くて視聴率の取れる番組を」という事でそうならざるを得ないのかも知れないが、情けない話で有る。これでは本末転倒だ。

 

 「これこれの番組を作りたいからスポンサーに名って戴けませんでしょうか?」と言うのが本来の番組製作のあり方なのでは無いのだろうか。良質の番組を作るから、是非ともスポンサーに名って貰いたい。そう胸を張って言える番組を作るべきなのだと思うが、どうも視聴率先に有りきという考え方がなあ。

 

 嘗てはそんなに視聴率を取れなくとも良い番組が沢山有った。音楽番組について言えば、NHKの「世界の音楽」だとか、民放の「シオノギミュージックフェア」などである。またNHKの音楽クイズ番組「シャープさん、フラットさん」などで有る。古すぎてお若い方達はご存じないだろうが、私なんぞは毎週大いに楽しみにしていたもので有る。

 

 ヒット曲が出ないから音楽番組が少なくなったのか、音楽番組が少なくなったからヒット曲が出ないのか、鶏と卵みたいな関係だが、色んな娯楽が多くなったのも有るかも知れない。そう言えば映画も昔と比べてつまらなくなった。ハリウッド黄金時代のような大作を作れという訳ではないが、CGを駆使して色んな事が出来るようになった分、俳優さんの個性や演技の妙が少なくなったように感じられる。大がかりな事をしなくても面白い映画は面白いのである。

 

 昔の映画はテーマ曲も良かった。我々は映画のサウンド・トラックで育った世代である。今でも例えば「シェルブールの雨傘」「ひまわり」「太陽がいっぱい」などのタイトルを聞いただけでも懐かしいメロディーが浮かんでくるが、若い世代の方達は果たして今の映画のタイトルでスクリーン・ミュージックを思い浮かべるだろうか。恐らく。余り無いと思う。それほど今は音楽文化が貧困になってきているのではないか。

 

 ネット配信などお手軽に好みの音楽が聴けるようになったのはいいが、それだけにただ聞いてるだけ見たいな聴き方になっているのでは? 大体私達年寄りが一体今どんな曲がヒットしているのか全く分からなくなってしまっている。いや、そもそもヒットしている曲なんて有るのか?

 

 「歌は世に連れ、世は歌に連れ」とは良く言われるが、音楽番組が無くなってからと言うもの、果たして今の歌が世に連れているのか分からない。巷でも仕事の合間に歌を口ずさむ人を余り見かけなくなった。カラオケで歌うのばかりが歌では有るまい。鼻歌が出るのが、歌が生活に浸透している証拠である。もうここで何回も言ってる事では有るが、改めて良質の音楽番組復活を望む次第である。

 

 勿論クラシック音楽でもポピュラーでも流行歌でも構わない。人々の口にメロディーが戻ってくる事を期待したい。