デッカの古いタイプのカートリッジとその専用アームは手に入れたが、生憎とアームはショートタイプのため私の40cmターンテーブルでは使えない。さりとて音は聴いてみたい。ユニバーサル・アームで聴くためのアダプターはネットオークションなどでたまに出品されることはあるが意外と高く、しかもカートリッジ付きであることが多いから、滅多なことではアダプターだけでは入手不可能になってしまった。
そんな私を気の毒と思ったか、当家のオーディオ顧問ヨーさんがアダプターを作ってくれた。本物のアダプターよりはちょいと短いため、オーバーハングが取れないが、なに、聴けないより増しである。まずはヨーさんの所で音出し。デッカのカートリッジはVM型でMM型に近いので、プリアンプの受けがそれ用になっていなければならない。で、ヨーさんはMM型用のプリアンプを作り、それに繋いで音出ししてくれた。
おお、音の切れが良く、しかも立ち上がりが早い。この辺はデッカならではだ。更に上も下も伸びているように聞こえる。実際は古いカートリッジなので周波数特性はそんなに広くないのだろうが、そう聞こえるから有難い。オーバーハングは無いが音はそんなに歪むことは無い。この辺はオルトフォンのアームがロングタイプのためも有ろう。
マークⅤの様に音は軽くなく、力強さが有る。う~む、中々いける。まあ、専用アームで聴けばオイルダンプアームなので更に良いのかも知れないが、贅沢を言ってはバチが当たるという物だ。このカートリッジは丸二つのマークが付いてないから、恐らくモノラルでマークⅡだと思われる。オルトフォンやフェアチャイルドも私のお気に入りカートリッジだが、オルトフォン程低音が膨らまず、フェアチャイルドよりは落ち付いた音だと思う。どうやら私の常用カートリッジになりそうだ。
暫くはジャズやクラシックなど様々な盤を聴いてその真価を引き出したいと思う。どうもやはり私は新しいカートリッジより古いタイプの方が好みに合ってるようだ。人間が古いせいですかねえ。(笑)
デッカ・マークⅡと思われる。
赤腹です。