すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

侮辱罪

 今国会で今日侮辱罪の厳罰化が成立した。だが確かにSNSなどの根拠も無い誹謗中傷などは言語道断だが問題は厳罰化すればそれが減るのだろうかという事である。寧ろ今回の法改正が悪しき方向に向かわなければ良いと思っているのは私だけだろうか。

 

 そもそも単なる誹謗中傷と批判とをごっちゃにしてはいけないのだが、政府にはこの機会に政府に批判的な意見を封じ揉めようとしている意思が見えてしょうがない。自分たちに批判的な意見を「侮辱している」として提訴に持って行こうとしているフシが見える。こうして例えばマスコミが政府や与党議員などに対して批判的な事を書けば侮辱したと圧力を掛けてくる恐れがある。

 

 只でさえ今のマスコミは政府に対して腰が引けているのにこれ以上批判を封じ揉められていいものだろうか。私は戦前の大政翼賛会の如くに議会がなってしまって、マスコミもそれをリードするような事にならないかと激しく危惧する。私は国民が知らぬうちに徐々に戦前のようになってきているのに不安を覚える。若い方は戦前の事を知らぬが故に今の風潮を危惧しないのに大丈夫かと言いたくなる。

 

 どうもこの問題は例のフジテレビの女子プロレスラーの木村花さんが出演した番組がきっかけだったように思う。確かにSNSなどで匿名をいい事に誹謗中傷した者は悪いに違いないが、当の番組を製作したフジテレビ側に余り批判の目が向かない事は如何なものか。やらせ番組を製作したフジはこれが初めてではないし、懲りもせずまた同じ様な番組を製作し、一人の少女を死に追いやっているのである。寧ろこのテレビ局を指導管理する方が先な筈だが、どうした事か侮辱罪の厳罰化の方に行ってしまった。

 

 これによって自由な意見が言えなくなる恐れがある。言わばロシアや中国のような国になってしまわないかと大変怖い。そもそもやるべき事はSNSなどの匿名投稿を止めさせる事が先決なのではないか。匿名ならば責任を負わなくて済むから勝手な事を書き、平気で他人を誹謗中傷し、また書かなくともそれに悪のりする輩もいる。

 

 匿名で無ければ無責任な事は書けないはずだ。そこや安易なテレビ番組製作現場をほったらかして、これは格好の機会とばかりに侮辱罪の厳罰化に乗り出すなど、まさに独裁国家のやり方と行っても過言ではあるまい。マスコミが余りに弱腰だから代わって敢えて私が書く事にした次第である。私の思いが杞憂で有ってくれればいいのだが。