今は夜でも何処も明るいが、私が子供時代はまだあちこちに結構暗い所があって、そこを通る時などは足早に通り過ぎたものだ。自殺の名所だった所は地縛霊が出るから夜はそこに行っちゃならないなどと考えられていた。まあ、確かに自殺の名所などと聞かされれば誰だって気味が悪いだろう。
「学校の怪談」などはもはやお伝え事であって怖いと言うより笑いたくなるが、確かに何時の時代にも学校にまつわる怪談てあるんだねえ。(笑) そう言えば昔子供達で火の用心をやっていた頃、遊びで肝試しなんて事をやったような記憶がある。
それは目印になるようなものを有る場所に付けてきて、次の子がそれを取りに行くと言う事をリレー形式で行うものだったが、残念ながらどんな結果になったか全く記憶が無い。まあ、誰かが言い出さなければやる訳は無いのだが、皆臆病者と言われたくないから反対するものがいないから不思議だ。(笑) ただ火の用心に行ってその後こんな遊びであんまり手間取ってしまうと翌朝親から雷を落とされる。案外こちらの方が怖いかも。
さて私自身にも怪談めいた話がある。それは金縛りに遭った事だ。夜、自分の部屋で寝ているとどうも足下の方に人の気配がする。今考えると恐らく朝方近かったので夢を見ていたのではないかと思うが、「誰だ!」と言って体を起こそうとするのだが動かない。しかし懸命に何かを叫んだら目が覚めたようで呪縛から解き放たれた。
あんな体験は後にも先にも只一度きりであったので、あれは一体何だったんだろうと今でも思う。まあ、ああいうのを所謂「悪夢」と言うので有ろう。でも夢は大抵自分が体験した事と関連しているのに、あの夢はちっとも関係していなかった。じゃあ、やっぱり何かの霊だったのか? 今もって謎である。へい、お後が宜しいようで。