ミーさんが電話してきてドライバーのフィールド電源の電圧を下げたり、ヨーさん製作のプリアンプのボリュームを変えたりして貰ったら、音は良くなったと思うのだが、どうも何となくそれで良いのかハッキリしないので私に聴いて欲しいとの事。
友達にも聴いて貰ってそんなに悪くない感触は得ているようだがイマイチ自信が持てない様子。しかし私だって自分の音に自信を持っている訳ではない。まあ、大体こんなもんだろうとテキトーにやっているだけだ。大体自分の好みの音に近づけばそれで宜しい。
だが好みの音と言ってもこれがどうにも怪しい。それは好みは絶えず変化しているからだ。音は食べ物と同じであって昔は辛いものなんて嫌いだったが今では大好きだと言う事が有るように、切れの良い賑やかな音が好きだったのが、静かな落ち着いた抜けの良い音が好きになったりする。実際私の好きな音も昔とは違っている。だから好きな音は変化して当たり前なのだ。
今迄はこんな音が好きだったが、ある所で有る音を聴いたら俄然そう言う音が好きになってしまっただとかはある事だと思う。今迄は心の中で俺はこう言う音が好みだ、こう言う音が好きなはずだと思い込んでいたのに、今迄体験した事が無い音を聴いて俄にそちらが好きになってしまうなんてこともある。
ミーさんはどう言う訳か我が家の音をお好みのようだが、別に本人はそれを格段にイイ音とかどうかは拘ってはいない。あくまで自分の音を目指しているだけである。それは大体目指す音の方向が決まっているから若い時と違ってあまりぶれない。
だから他人様がどんなにイイ音を出していようと我が家は我が家と思っている。今更この歳で中々音の大転換は出来ない。（笑）第一そんな事をしようものなら一からやり直しである。そんな事にならないのは聴いている音楽ジャンルが固まっているからである。
ミーさんは自信を持って自身の音を決めれば良いのだ。私がとやかく言う事なんて無い。確かにマルチアンプシステムなんぞやっていると調整に大いに迷う事があるが、それはそれで良いのだ。私はオーディオの大道さえ踏み外さなければ少しくらい冒険したって構わないと思う。ミーさんだってこれまでの沢山の体験があるからそんなにおかしな音になるはずがない。
そういう訳で私が行っても余り役に立たないとは思うが、まあパソコン修理のついでと言う事で聴かせて戴きましょう。
