すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

オーディオ部屋の広さ

 最近私の家で音を聞く人は大抵決まって「こんなに良く聞こえるのはこの部屋の広さのせいだ」と仰る。ハイ、ハッキリ言ってそれは否定しません。それは以前昔の家の二階でアルテックのA7を鳴らしていた時は正直言ってとてもアルテックを鳴らしているとは言いがたい音だった。まあ二階の八畳間であの巨大スピーカーを鳴らそうなんて考えが今思うとそもそも間違っていたようだが。(笑)

 

 だからA7よりもジェンセンM10+ウェスタン555+KS6368ホーンのモノラルシステムで聞いていた方が多かったし、実際その方が音が良かったので有る。ところが今の家を新築して先のA7を持ち込んだら見違えるように(聞き違えるように?)良く鳴った。

 

 これを持ってしても如何に部屋の容積が重要かお分かりだろう。私が単に広さと書かなかったのは容積も重要と考えていたからで有る。亡くなったオーディオの友人で有ったN君のオーディオ・ルームはやはり二階で有ったが20畳は有った。しかし、悲しいかな、二階故に天井高が取れない。このため音抜けはイマイチだったように思う。

 

 だから家を新築するに当たっては設計士さんに天井高を高く取るようにお願いした。今の家は天井裏を設けない家が多いが、私の所もその例に漏れず、明かり採りの所の天井まで入れるとかなりの高さが有る。おまけに屋根の傾斜を利用してスピーカー側から聴取者側に向かって高くなっている所謂勾配天井になっている。尤もこれは部屋の半分程度だが。聴取側の天井は一般家庭と同じくらいの高さだ。

 

 だがこの効果は抜群でちょうど部屋の半分がホーンの様な役割を果たしている。最初の頃はややライブ過ぎるかなと思っていたが、後で色々と物が詰まってくるとちょうど良くなって来た。部屋の容積が大きいから何より音抜けが宜しい。加えてフィールド型のスピーカーを使っているから尚更で有る。この間聴いていった町内のK野さん。私はこの方から今使っているパイオニアのCS-880を売って戴いたのだが、売った当の本人がこんな音はこのスピーカーで聴いたことが無いと言われた。

 

 つまりこれをもってしてもまず装置よりも部屋で有ることが分かるだろう。だがそうは言っても日本の住宅事情。オヤジの道楽のオーディオ如きでそんなに専用の広い部屋は獲得出来まい。(涙)でも私に言わせれば専用部屋を持てるだけいいんだけどね。ちなみに私んちは何でも兼用のリビングで有って決してオーディオ専用部屋ではない。

 

 けれど私一人しか住んでいないので好きなように出来るという訳だ。まあ、オーディでもやっていなければこぢんまりとした家で余生を送っていただろう。またそれで良かったので有る。オーディオという極道な趣味に足を踏み入れたばっかりにエラいことになってしまった。(笑)

 

 ただ部屋が狭ければ狭いなりのオーディオという物が有ると思っているが、どうもこの極道な趣味はお高い名器に憧れてしまって部屋の広さにそぐわぬ物を入れて満足する人が少なくない。でもそう言うのは私が先に示したA7の如く大していい音しないんだよね。(笑)逆に狭い部屋でも上手く纏めて素晴らしい音で聴いている人もいる。こういう人は恐らく音楽が分かっているのだろう。だから広い部屋で上手く鳴るのは当たり前、狭い部屋で上手く鳴らしてこそオーディオの達人なのかも知れませんな。(笑)