すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

デカイ音 

 オーディオをやる人は大抵音楽を比較的大音量で聴いていると思う。まあ、中には室内楽を品のいい音で聴いている人も折られるかも知れないが、オーディオ的快感を得るためにある程度音量が大きくなるのは止むを得ないところだろう。

 

 大音量で鳴らしている代表格は陸奥(みちのく)一関市のジャズ喫茶「ベイシー」であろう。店の扉を開き、一歩奥へ入ると耳をつんざくような大音量が襲ってくる。まあ、ここまで大きくしないと音楽を聴けないのかと思ってしまうが、店主は店主なりの考えが有ってそのようにしているので、こちらは口を挟む余地は無い。

 

 ただ凄いのはあれだけの大音量で鳴らしているのに、音楽の形が崩れないのだ。そして数分もすればその大音量に耳が馴れてしまう。そうして聴いていられるのは多分歪み感が少ないからであろう。そうでなければ鼓膜が悲鳴を上げてすぐに店を出たくなるはずだ。まあ、また訪れたい気も有るが、残念ながら今は休店中とのこと。オーディオファンとしては一日も早く復活して欲しいものだ。

 

 ところで人によって聴いている音量が違う。野放図に音量を上げられる人はいいが、住宅環境がそれを許さない場合がある。特にに二階で聴いている人は厳しい。大音量にしようものなら、もろに階下に伝わってしまう。余程の防音対策をしていない限り、二階のオーディオというのは最初からハンディキャップを背負っているのである。

 

 私も以前の家ではオーディオ・ルームは二階だったから、夜ともなれば必然的にボリュームを絞るか、ヘッドフォンで聴くしか無くなる。まあ、詫びしい話だけれどしょうがない。まして以前の家は今流行のペアガラスやトリプルガラス、二重サッシでもなかったから尚更だ。

 

 その点、今の家のオーディオ・ルームは一階だし、一応サッシはペアガラスだ。そして周囲は隣接する家が無かった。無かったと書いたのは最近お隣さんが住宅を新築して、我がオーディオ部屋の真裏に移ったことである。まあ、真裏と言っても庇がふれあうほど近いわけでも無いし、相手も新築だから当然サッシはペアガラスであるから、たぶん少々こちらがデカイ音を出しても聞こえないだろうと高を括っている。エヘヘ、オーディオファンと言うのは自分勝手ですな。(自分で言うか、あほ!)

 

 そして最近プリアンプのオペアンプを替えたら音が一段と良くなったので、つい音量が上がってしまう。その中で気が付いたことは、オートグラフと同じくある程度音量をぶち込まないとホーンの本当の真価を発揮しないことだ。音量を上げると本当に活き活きとホーンが鳴るので、本物の楽器がそこで演奏されているように聞こえる。

 

 つまりは私のように大型の装置を持っている者はちまちまとした音で聴いていては宝の持ち腐れと言うことになる。無論そんな事は無い。良質のアンプで鳴らせば大音量でなくともいい音を聴かせてくれるという方もおられよう。しかし私のように元々劇場用のシステムは大音量でこそ真価を発揮すると思うのだ。

 

 ただデカイ音というのは誤解されやすい。以前我が家の音を聴いて戴いたお客さんの中には音がデカイだけという辛らつな批評もあった。しかし私に言わせればデカイ音で聴いていられると言うことは先のベイシーの例でもお分かりのように、中々難しいことなのだ。

 

 例えば歪みが多ければ当然とても音量は上げられないし、音抜けが悪ければ音がワンワンして音楽をじっくり観賞するなんてとても出来ない。音量を上げられる事自体がある意味凄いことなのである。だから「音がデカイだけ」などと安易に言って欲しくないというのが私の正直なところである。

 

 で、音が良くなると幾らでもボリュームが上げられるから、ついデカイ音になってしまう。ひょっとしたら近所迷惑になっているかも知れない。(だったら自重しろよ)でもなあ、一度大音量で聴くと病みつきになってしまった。お隣さん、聞こえていたらご免なさい。(ペコリ)