すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

「オーディオの手帖」

 今朝のテレビ小説で「暮らしの手帖」の主宰者をモデルとしたドラマが高視聴率を上げているが、以前書いたように私はこの雑誌は2世紀号くらいまでが好きで有った。雑誌の売りとでも言える商品テストを廃した今は何か本の内容に活気がなくなってしまったのが残念だ。以前は花森安治氏が編集をやっていたことも有り、反骨精神みたいな物が感じられて、それが雑誌全体に精気を与えていたものだ。

 この雑誌は自社の本の広告以外は載せなかったので商品を紹介する場合、どのメーカーにも阿(おもね)ず公平にやっていたのが好感を持たれた要因で有ろう。

 さて私はオーディオを趣味としているが、始めた最初の頃はまだ右も左も判らなかったので、当然雑誌に載っている製品批評を参考にしたり、またオーディオ店で実際にその製品を聴かせて貰ったりして判断の材料としていた。その頃は中古品なんて全く念頭にはなかったのだ。また当時のオーディオ雑誌というものは基本的に中古品紹介などはあまりやらず、専ら新製品中心だったので有る。何しろオーディオ全盛時代だ。

 だから新製品が出れば必ず以前の同じような製品より必ず良くなったと評論家先生は書くので有る。まあ、考えてみればこれは当たり前のことで、先生方は評論を書いて雑誌社より幾ばくかのお手当を貰っているのだし、雑誌社は雑誌社でメーカーに広告を載せて貰っている以上、当たり障りの無いよう先生方に記事をお願いしている筈で有る。言ってみれば紐付きだ。

 これは自民党が財界に献金をお願いしている構図と同じで、見返りを貰っているのだから、財界に悪いような政治にはしないのが当たり前なのだ。
ま、事は何もオーディオだけに非ず、レコード評も同じで有る。さりとて先生方を一概に責める訳にも行かない。評論家先生はそれで飯を食わねばならないのだから。要はこちらが眉に唾をつけて記事を読めばいいだけのことで有る。

 純情で幼稚な私はそのことに気づくのが遅く、結構な投資をしてしまった。(笑)これがパソコンならばスペックでその性能が判断出来るのだが、ことオーディオとなるとそうは行かない。出てくる音は単にスペックだけでは推し量れないものが有るし、また音には人の好き嫌いがどうしても出てくるから。カタログデータだけ見て、はいOKと言う訳には行かないのだ。その辺がオーディオの曖昧なところだが、それだけに評論家先生の暗躍する?素地が有るので有る。

 つまり私がここで言いたいのはかつての暮らしの手帖のように、紐付きでないないオーディ雑誌が有ったならなあと言うことだ。評論家先生が本音をぶつけられる雑誌だ。商品テストも熱心なオーディオや音楽ファンにお願いしてやるとか、色んな方法が考えられる。まあ評論家先生方はこの雑誌だけで食べて行く訳にも行かないから、お断りするだろうけどね。(笑)そして新製品だけに留まらず、旧製品の比較とかもやってくれたら最高。あ、でもメーカーがこう言った雑誌には製品を提供してくれないから、その雑誌社は自前でその製品を買わねばならない。そうするとオーディオ製品は高価だからすぐに経営が立ち行かなくなるな。やっぱり駄目だ、こりゃ。(笑)

 と言うことで結論は評論家先生の言うことはあくまでも半分くらいを参考にして、最後はご自分の経験と感性で判断せよと言うことになりそうですな。(笑)