すかんぴんのブログ「今日もヒマだぁ~」

暇を持て余して、お山、お絵かき、蕎麦打ち、山菜採り、キノコ採り、音楽鑑賞、オーディオ、パソコンと、あれこれ手を出し、もがいているジジイのページです。

歴史の風雪に残る物

 ミーさんがハードオフを訪れたら空中に浮くプレイヤーベースが売られていたとのこと。何でも磁力の反発を利用したものだそうだが、私にハウリング対策にどんなものだろうかと尋ねてきた。まあ、中空に浮いているので確かに振動は伝わりにくかろう。しかし、このベースのお値段は決してお安くない。中古品でも5,6万するそうな。私ならハウリング対策にそこまでお金を掛けるのなら、別な方法を考える。

 

 そもそもそんなにいい物なら、幾ら新しい方式だとしてももっと普及しているはずだ。それがそんなに普及せずにこうやって中古品として出て来ると言うことは然程の効果が認められないのか、私のように別なハウリング対策で十分だと考えている人が少なくないのではないか。

 

 新しく色んな方式を考えることは決して悪いことではない。それどころかそれが有るから製品の前進が有ると言える。だが果たして万人を満足させる程の完成度が高いと言えるのか。いや、オーディオ製品は趣味性の強い物だから、万人を満足させるなんてことは出来やしないだろうが、それでもある程度の人を納得させるだけの商品に高めておかなければなるまい。

 

 その点歴史の風雪に耐えて残った製品は信用出来るに足ると思うのだ。例えばレコード・プレイヤーで言えばガラード301みたいに今でも多くの愛用者がいる。歌や曲も同じだろう。どんなに年月を経ても愛され、歌われる歌こそ本物と言える。

 

 良く私がジャズの演奏について言うことだが、ジャズの種類が古いから駄目とか、新しいから優れているなんてことはないと思っている。要はその演奏や歌の完成度だ。またそれがどれだけ人の心を動かすかだ。確かに芸術は時代を先取りすることも有るが、後になっても優れた物は必ず認められる。

 

 オーディオ製品についても同じだろう。その製品が発売された時、どんなに評論家先生が褒めちぎろうとも歴史の審判は的確で有る。いい物とそうで無い物とを暴き出す。だから新しい物で有ってもいち早くその製品の優秀性を認め、そしてその製品が残って行くようなら、認めたその人は相当眼力の有る人だ。

 

 まあ、なかなかそこまでの人は少ないから、我々は新しい物にぱっと飛びつくのではなく、じっくりと腰を据えて考えた方が良さそうだ。オーディオ製品は消してお安くはないのだから。(笑)